【海外インテリア実例集】ジャパンディスタイルが織りなす魅惑の空間31選
日本と北欧のインテリアデザインが融合したジャパンディスタイルは、数年前から人気が高まっているインテリアテイストです。どこか懐かしいけれど洗練された雰囲気も感じさせるジャパンディスタイルを楽しみたいという方も多いのではないでしょうか。
今回は、ジャパンディスタイルの概要や特徴、表現のコツとジャパンディスタイルのインテリア実例を紹介します。
ジャパンディスタイルとは
ジャパンディスタイルとは、日本の伝統的な和室の様式を示す「Japanese」と北欧のインテリアを表す「Scandinavian」のdiを組み合わせた新語です。北欧インテリアに簡素さや静寂さといった日本独特の様式美をバランスよく取り入れて空間を演出します。
東洋と西洋のインテリアスタイルをミックスさせる手法としては和モダンスタイルがよく知られていますが、和モダンスタイルが伝統的な日本の和室スタイルをベースに北欧の現代的なデザインを加えるのに対して、ジャパンディスタイルは逆に北欧インテリアをベースにしているのが大きな違いです。
また、和モダンスタイルは黒やダークブラウンといった濃い色をアクセントカラーとして取り入れることが多いですが、ジャパンディスタイルは北欧インテリアで基本となるベージュやグレー、ライトブラウンなどの淡い色合いでまとめるため、与える印象は異なります。
ジャパンディスタイルのインテリア美の特徴
新しいインテリアスタイルであるジャパンディスタイルは、これまでのインテリアスタイルと似ているようで異なる美しさが味わえます。
ジャパンディスタイル特有の美しさについて、主な3つの特徴を紹介します。
伝統的な日本の美意識と現代のデザイン要素の融合
ジャパンディスタイルは北欧インテリアをベースとしているため、シンプルで直線的なデザインが基本となります。そのため、装飾を控えた直線的なフォルムの家具や無地のウインドウトリートメントなどを取り入れたモダンな印象が強いです。
そんな基本デザインの中に、障子を思わせる格子デザインの間仕切りや行燈を思わせる小ぶりの照明器具といった和の要素を加え、素朴な雰囲気の空間に仕上がるのが特徴です。
自然素材の活用と手作りの温かみ
日本と北欧のインテリアスタイルの共通点は、自然素材でできたアイテムで室内空間を演出するという点です。ジャパンディスタイルでも同じで、家具は木や鉄、ウインドウトリートメントは綿や麻、照明器具は和紙やファブリックといった素材でまとめます。
内装材もビニール壁紙や複合フローリングではなく、漆喰や無垢フローリングなどの自然素材を多用します。時には、い草素材のラグを敷くケースもあります。
繊細なディテールとミニマリズムのバランス
古びた風合いや節などの不完全さをあえて愛でる日本の「わびさび」、日常の小さな喜びに幸せを見出しほのぼのとした時間を大切にする北欧の「ヒュッゲ」はいずれも人々に根付いている美意識です。
この2つの美意識はジャパンディスタイルの空間演出でも重視するポイント。自然素材ならではの繊細なディテールを上手に生かして、シンプルながらも高級感のある雰囲気を楽しむことができます。
そしてジャパンディスタイルの特徴として注目したいのが「余白」です。空間の中に配置するアイテムは必要最低限に絞り、一つ一つがシンプルなデザインのものを選びます。絵やオブジェ、観葉植物などは、たくさん並べるのではなく、吟味したものを一つ二つだけ飾る―ミニマリズムの精神をもとに、アイテムの素材やデザインが生きるディスプレイはとても魅力的と言えます。
ジャパンディスタイルのインテリアデザインの基本原則
ジャパンディスタイルは新しいインテリアスタイルですが、日本人にとってはなじみ深い要素がたくさんあり比較的気軽に取り入れやすいです。
押さえておきたいジャパンディスタイルの基本原則を3つご紹介します。
和の要素の取り入れ方と調和を重視する
ジャパンディスタイルを取り入れる時は、北欧インテリアがベースで和の要素をプラスしていくのが基本的な考え方ですが、２つのテイストの比率によって与える印象が異なります。
北欧テイストを強めに出したい場合はソファやテーブル、チェアといった主要家具を北欧テイストで揃え、和を感じさせる素材やデザインのカーテンやラグ・照明器具などを組み合わせるという順番で進めていくとよいでしょう。飾り棚の背面に木を縦格子に組んでセットしたり、和紙素材のシェードのペンダントライトを配置したり、竹をつかったバンブーブラインドを窓に吊り下げたりと和の要素を持つ面積が小さいアイテムを追加していく感覚です。
対して和のテイストをやや強めに出したいなら、無垢材を切りっぱなしのまま使用した一枚板のテーブルにシンプルな北欧テイストのチェストやチェアを組み合わせる、座卓と座椅子をセットで置いてカーテンやラグをアースカラーの無地デザインにするといった方法がおすすめです。
和の要素が強くなりすぎると和モダンテイストに見えてしまうので、和テイストは2～3割程度に抑えましょう。
色彩の選び方と空間のバランス
ジャパンディスタイルは淡くナチュラルな色合いでまとめるのが基本です。内装材やカーテン、ラグなど広い面積を占める部分にはベージュやグレー、ライトブラウン、オフホワイトといったいわゆるアースカラーを使います。
ただし全アイテムを淡い色にすると、統一感は出しやすい反面無難な印象になりがちです。空間にメリハリをつけたい場合はダークブラウンや黒などの濃い色を部分的に使いましょう。テーブルやチェアの脚、照明器具のシェード部分など小さい面積の部分に取り入れると、重たくなりすぎずほどよいアクセントとなって高級感もアップします。
照明と自然光の活用法
ジャパンディスタイルのベースとなる北欧インテリアは、日照時間が短い分大きな窓からできるだけ自然光をしっかりと室内に取り入れられる工夫が見られます。ウインドウトリートメントは、カーテンだけでなく採光調整がしやすいブラインドやシェードを採用するケースも少なくありません。
そして家族や友人との時間を過ごす上でぬくもりのある雰囲気を重視するため、基本的にオレンジがかった電球色の照明器具を使います。天井に設置するシーリングライトや天井から吊り下げるペンダントライトだけでなく、天井面や壁面に光を反射させる間接照明やほんのりとしたやわらかい光を放つブラケットライトを取り入れることも多いです。
室内全体を均一に明るく照らすのではなく、明かりが必要な場所と暗めでゆったりすごしたい場所とで照明器具の明るさを変えて過ごせるよう、調光機能が付いた照明器具を選ぶのがおすすめです。
ジャパンディスタイルに風水を取り入れる時のコツは？
伝統的な和スタイルと北欧スタイルをミックスしたジャパンディスタイルは、風水を重視したい場合でも無理なく楽しめます。ジャパンディスタイルは基本的に多くのアイテムを使わないので、家具と家具や家具と壁の間に余裕があるレイアウトが可能です。風が通りやすいため室内の空気がよどみにくく、気の流れがスムーズに整いやすいでしょう。風水の基本である掃除もしやすいですね。
気の流れをよくする風水アイテムとしてよく挙げられる観葉植物も、ジャパンディスタイルとの相性がいいアイテム。もともと自然素材を多用する上に自然の美を楽しむスタイルですから、植物の種類を問わず好みのサイズの観葉植物を配置して楽しみましょう。細く繊細な葉を持つシュロチクやリュウビンタイ、らせん状に伸びる茎が印象的なラセンイはシンプルなジャパンディスタイルの空間に動きを加えてくれるおすすめの観葉植物です。
ジャパンディスタイルのインテリア実例の紹介
高い天井の寝室にあえてロータイプのベッドを配置し、ベッドから天井までの空間をたっぷりとっています。白い壁と左右非対称に配置したコードの長いペンダントライトの組み合わせはまさに余白を楽しむ贅沢さを感じさせます。
木をふんだんに使用した内装の寝室は、目の前に見える庭との相乗効果で自然に包まれながら眠るような感覚を味わえる空間です。ベージュカラーで統一した中に観葉植物のグリーンがほどよいアクセントに。
天井から壁へと続くように張られた木材が室内にのびやかな雰囲気を与えています。圧迫感がないフロートデザインのベッドを中心に、室内全体が淡い色合いでまとめられているので明るく軽快な印象です。
厚手のラグがぬくもりを感じさせます。ベッドと両サイドのカウンターのモダンな直線デザインと、ペンダントライトやフロアクッションのやわらかい曲線デザインのバランスが絶妙です。
大きな窓に吊り下げられたカーテンの美しいウエーブが目を引きます。天井の高さがあるため、藤のシェードのペンダントライトや観葉植物が大ぶりでも狭さを感じさせません。濃淡のあるブラウン系カラーで上品にまとまっています。
グレージュカラーの木材を天井と壁に使用したモダンな雰囲気がとてもスタイリッシュ。照明器具とカーテンを濃い色にすることで空間全体が引き締まり、適度なメリハリが出ています。
ロースタイルベッド、山水画のような額、折り上げ天井と三面に四角いフォルムのアイテムを配置した、シンプルながら高級感あふれるコーディネートです。縦桟の壁材や格子戸、ぼんぼりのようなフォルムのペンダントライトなど和の要素もたっぷり。
室内全体をベージュカラーでまとめている中、ベッドカバーと枕を薄いグレーにして変化を持たせているコーディネートが魅力的です。ベッドサイドの丸いフラワーベースが、くつろぎの空間にふさわしいやわらかな雰囲気をつくりあげています。
シンメトリーなレイアウトの中で唯一動きを感じさせる山水画が見事なフォーカルポイントに。ベッド下のラグを明るいベージュカラーにしているため、足元が軽やかな印象になっています。
淡いベージュカラーと深みのあるブラックカラーのコンビネーションがモダンな雰囲気を演出しています。重くなりすぎない絶妙な割合でブラックカラーを配置しているので、空間全体が引き締まったスタイリッシュな印象。
テーブルや壁面収納のストレートなデザインの中に、カーブのあるペンダントライトを均等配置することでリズムを感じる空間に。窓サッシやチェアの脚をペンダントライトと同じブラックに統一してメリハリを出しています。
シンプルなコーディネートの中で、テーブルの脚の美しいデザインに目を奪われます。目立つ場所ではなくそっと天板の下に見える部分にこだわるのはインテリア上級者ならではのセンスでしょう。
木目と色合いが美しい壁面収納や石調のカウンターキッチンと、木の自然な形を生かしたダイニングテーブルや提灯のようなペンダントライト―北欧と日本のテイストがバランスよくコーディネートされています。格子柄の天井がアクセントに。
壁の厚みを活用した飾り棚は、間接照明によるドラマティックな演出が効いています。背面に施した縦桟デザインの木材には間接照明の光を受けて美しい陰影が。一つのオブジェのような存在感で空間をセンスアップしています。
北欧テイストが強めな印象のコーディネート。神棚に祀る榊を思わせる観葉植物が唯一和のテイストを醸し出しています。ベージュ、グレージュ、グレーの3つのトーンでまとめられたカラーバランスで落ち着いた雰囲気の仕上がりです。
モダンなデザインのソファと、丸盆を思わせるセンターテーブルや枯山水の砂紋を模したかのようなラグの組み合わせがまさにザ・ジャパンディスタイル。ベージュ系カラーの中にブラックカラーが点在する見せ方もおしゃれです。
厚みのあるソファやラグが、大きな窓から室内に注ぐ自然光に包まれて温かみのある雰囲気を演出しています。軽やかな透け感が印象的な藤製シェードのペンダントライトが空間のアクセントに。
濃い色の床で重厚な雰囲気が広がる中、目を引くのはすだれのようなデザインの壁面装飾。その直線デザインとラウンジソファやセンターテーブルのカーブが美しい対比になり、空間全体に奥行きを与えています。
優しいアースカラーで全体が統一されまとまりのある空間に。ソファのレイアウトに角度をつけたことで単調さがやわらいでいます。シンプルなコーディネートだけに観葉植物のグリーンの鮮やかさが目を引きます。
オフホワイトやベージュのやわらかいカラーコーディネートの空間にメリハリを与えている化粧梁。視線が左右に広がるため全体が広く見えます。ラグをフロア全体に広げて床と同化させている点もすっきり見えるポイント。
奥行があり高さが低いロースタイルソファが空間の主役。数枚のラグを重ね敷きしているのもおしゃれですね。屋外の樹木と重ね合うように大ぶりの観葉植物を配置して、周囲の自然との一体感を楽しめます。
こちらもダイナミックな吹き抜け空間にロースタイルソファをゆったりと配置していますが、ソファ以上に存在感があるのが割れをそのまま生かしたセンターテーブル。空間の広さや大きな窓と相まって、雄大な自然の中に身を置いているかのよう。
シンプルなデザインのソファやセンターテーブルをレイアウトし、曲線デザインのペンダントライトやプランターカバーでアクセントを加えています。すべてのアイテムが同じベージュトーンなだけに、このアクセントによって飽きの来ない空間に。
北欧テイストのデスクやカウンター・チェアと、和テイストの照明器具や収納棚のレイアウトバランスが絶妙です。なつかしさと新しさを同時に感じさせる不思議な雰囲気ですが、落ち着いた静かな時間を過ごせそう。
窓サッシと壁面の造作本棚のデザインがリンクしたコーディネート。間接照明によって柔らかな光が広がり、ゆったりとした雰囲気を感じさせます。節のあるフローリングも味わいがありますね。
木、鉄、陶器と異なる素材のアイテムが混在していても、ベージュとブラック・ダークブラウンのみに色合いを絞っているので統一感があるコーディネート。壁際に飾った額まで同じカラールールでまとめているところにこだわりを感じます。
フローリングの目と化粧梁、スポットライトのダクトを同方向に走らせた先には、ブラックカラーで仕上げた重厚な雰囲気の壁面が。余白を残して額を飾ることで奥行を感じさせるフォーカルポイントとなっています。
濃淡や節もそのままに、自然な木目を生かした造作家具の美しさが印象的です。壁面は収納スペース兼観葉植物を飾るスペースとして目一杯活用することで、機能性とデザイン性を両立させています。
壁の厚みを使った飾り棚はブラックカラーの棚板でモダンに。手前には格子戸を思わせるデザインの金属フレームを取り付けています。写真やオブジェなどお気に入りのアイテムを自由に飾るスペースは日常生活に彩りを加えてくれるでしょう。
デスク、本棚、縦桟デザインの飾り棚と美しい直線デザインでまとめられた空間です。窓にはレースカーテンの代わりにベージュカラーのシェードをつけてドレープカーテンと組み合わせています。落ち着いた雰囲気の中で仕事に集中できそう。
日本人にとってなじみ深い素材や色、デザインで構成されるジャパンディスタイル。似たテイストであるナチュラルテイストや和モダンテイストよりもスタイリッシュでありながら、味わいあるぬくもりも楽しめます。飽きの来ない落ち着いた雰囲気が最大の魅力なので、トレンドに左右されないスタイルとして今後定着する可能性が高いでしょう。
「わびさび」と「ヒュッゲ」が同居したジャパンディスタイル、お気に入りの部屋で楽しんでみませんか。
新商品のご紹介
BARETTA(バレッタ)ソファ
丸みを帯びた美しい曲線からなるBARETTA(バレッタ)ソファ。円形のフォルムはクラフトマンシップとディティールへの拘りとともに、新しいレベルにまで洗練性を高めています。デザインホテルのラウンジをイメージさせるような、非日常的な空間を創造するBARETTA(バレッタ)ソファは、さまざまな空間にやさしく調和し快適な時間を提供します。脚6本。身体を預けてリラックスできる同色のクッションが4個付属します。
MARINEO（マリネオ）リビングチェア
優しいカーブ、円を描くようなデザインが美しいMARINEO（マリネオ）リビングチェア。柔らかな印象を与えるだけではなく、適度な強度と優れた快適性を生み出しており、コンパクトながらも非常に優れた製品です。
回転式となりますので機能性と高いデザイン性を手に入れており、様々なシチュエーションでお使いいただけるラウンジチェアです。クッション付属。
ANDREA(アンドレア)リビングチェア
革新的で快適、美しさを兼ね備えた繊細なデザイン性のANDREA(アンドレア)リビングチェアです。美しい曲線のシート部を初め、あらゆるディテールにおいてラインが美しいプロダクトです。凜としたフォルムは洗練されたイメージを与え、ファブリックとすっきりとしたスチール脚のコントラストはオブジェ的な要素が強いデザインリビングチェアに仕上がりました。
BELVA(ベルヴァ) ダイニングチェア
チェアの機能とデザインを極限まで追求した、BELVA(ベルヴァ) ダイニングチェア になります。
背もたれと座面による“水平”と、背もたれから後脚にかけて一体となるT字型のフレームとスチール製の前脚との“垂直”により、水平垂直を基調とした無駄のない洗練された造形美を表現することに成功しました。クッション性が心地良くホールド感のある座面の張地は40色のファブリックの中からお選びいただけます。
PACE（ペース）Ⅱ コンソールテーブル
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